突然ですがあなたは「運動して髪が生えた」という話を聞いたことはありますか?健康的な生活習慣が全身の健康に良い影響を与えることはよく知られていますが、それが髪の成長にも関連している可能性があると聞くと、興味をそそられる方も多いでしょう。実際に運動が薄毛や脱毛症、特にAGA(男性型脱毛症)にどのような影響を及ぼすのか、科学的な根拠はあるのでしょうか?
この記事を書く僕は、薄毛歴10年以上。20代の時から薄毛に悩みAGA治療で失敗を繰り返しました。
フィナステリドという王道の治療方法が副作用が出てしまって使えないので、 低出力レーザー治療 をメインに薄毛対策をしています。
「内服薬で副作用が出てしまっている」「薬を使わないAGA対策を知りたい」「フィナステリド・ミノキシジル以外の選択肢ってないの?」といった悩みをお持ちの方は僕が行っている 低出力レーザー治療 について以下から見てみてください。
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【実体験&考察】低出力レーザー(LLLT)による育毛効果について
この記事では、運動が髪の健康に与える可能性のある効果と、それがどのようにして髪の成長や薄毛の改善に結びつくのかを探ります。さらに、エビデンスに基づくAGA治療法と運動の併用がどのように効果的であるか、僕自身の体験を含めて詳細に説明します。
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【ハゲるときはハゲる】AGAの原因とエビデンスのある治療法を徹底解説
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【運動で髪が生える?】運動がAGAに与える影響
運動が全身の健康に良い影響を与えることは広く認知されていますが、薄毛やAGAへの効果があり髪が生える事はあるのでしょうか?運動は血行を促進し、ストレスを軽減することで全体的な健康状態を改善します。これらの変化は間接的に髪の健康に良い影響をもたらす可能性がありますが、直接的なAGAの治療法としては限定的です。
血行促進と髪の健康
運動による血行促進は頭皮の血流を改善し、毛根への栄養と酸素供給を増加させる可能性があります。これは理論上、髪の成長を促し、薄毛の予防や改善に役立つかもしれません。しかし、運動が髪の成長を直接的に促進するという確固たる科学的証拠はまだ不十分です。
ストレス軽減とホルモンバランス
ストレスは薄毛やAGAの一因となることがあります。定期的な運動はストレスを軽減し、それによって髪の健康に良い影響を及ぼす可能性があります。運動はストレスホルモンのレベルを下げ、全体的なウェルビーイングを高めることが知られています。
運動とAGAの直接的な関連
多くの人が「運動で髪が生える」と期待するかもしれませんが、現在の科学的証拠では、運動が直接AGAを改善するとは断言できません。運動は全体的な健康の維持には不可欠ですが、AGAの治療においてはエビデンスに基づく医学的アプローチが最も効果的です。
現実的な期待の設定
運動はAGA治療において補助的な役割を果たすことが多く、髪の健康に対するその効果は限定的です。運動を生活に取り入れることで得られる主なメリットは、健康的な生活習慣の維持や全体的なストレスレベルの軽減にあります。
AGAには医学的根拠のある治療が必要
運動がAGAの直接的な治療法ではないと認識した上で、エビデンスに基づく医学的治療への参加を検討することが推奨されます。医学的治療法は、運動や健康的な生活習慣と併用することで、より効果的な結果を得ることが可能です。
現代のエビデンスに基づくAGA治療法
AGAの治療には様々なアプローチがあります。しかし現在流通している薄毛治療や商品はエビデンスが怪しいものもたくさんあり、エビデンスが確かな治療や商品を選択する事は薄毛を改善する際に非常に重要だと言えるでしょう。薄毛治療には日本皮膚科学会が出しているガイドラインがあります。ここでは日本皮膚科学会のガイドラインでも紹介されている科学的根拠に基づいたAGA治療を紹介します。主要な治療法とそれらの効果について見ていきましょう。
医薬品による治療
日本皮膚科学会のガイドラインに基づくと、以下の二つの薬がAGA治療の中心となります。一言で説明するとフィナステリドで薄毛の進行を止め、ミノキシジルで発毛を促進させるといった形が現在のAGA治療の主軸となっています。
- フィナステリド: 「A評価」を受けている5α-リダクターゼ阻害剤で、テストステロンのDHTへの変換を防ぎます。これにより、毛髪の成長を促進し、脱毛の進行を遅らせる効果があります。多くの患者にとって、治療の第一選択肢となっています。
- ミノキシジル: こちらも「A評価」を受けており、頭皮に直接塗布することで毛髪の成長を刺激します。血流を改善し、毛髪に栄養を届けやすくすることで、毛髪の成長を促進します。
エビデンスのある他の治療法
低出力レーザー療法
「B評価」を受けており、毛髪の成長を促進する効果が確認されています。この治療法は、毛髪の成長を促進し、成長期にある髪の毛をより強く太くする効果が期待できます。ちなみにこの治療は僕も行っている治療法です。効果のほどは以下の記事をご一読くださればわかると思います。
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【3ヶ月リアル体験談】低出力レーザー治療の育毛効果とは
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自毛植毛
「B評価」を受けた治療法で、進行した脱毛症に対して特に効果的です。後頭部などの抜けにくい毛髪を、薄毛の部分に移植する方法で、多くの患者に永続的な満足をもたらしますが、高額な費用と手術に伴うリスクがあります。
>>エビデンスのある薄毛治療について更に詳しく知りたい方はコチラ
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【結論】髪を生やすためのAGA治療の選択肢と選び方
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参考文献:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版
実践的な運動方法と生活習慣の改善
AGA治療に直接的な影響を与えるとは限らないものの、運動と健康的な生活習慣は全体的な健康状態を向上させ、間接的に髪の健康に良い影響を与えることがあります。運動が全体的な血行を促進し、ストレスを軽減することで、髪の成長に必要な栄養素の供給やホルモンバランスの改善に寄与する可能性があります。ここでは、AGA症状に役立つ可能性のある運動プログラムと、それをサポートする生活習慣について提案します。
運動プログラムの提案
- 有酸素運動: ウォーキング、ジョギング、サイクリングなどの有酸素運動は、全体的な血行を促進し、ストレスを軽減します。これにより、頭皮への血液循環が改善し、毛根への栄養と酸素の供給が増加することで、髪の成長が促進される可能性があります。週に3〜5回、30分程度の運動を目指しましょう。
- ストレッチとヨガ: ストレス軽減に役立ち、リラックス効果が高いです。首や肩の筋肉をほぐすことで頭皮の血液循環が改善され、それが髪の健康に間接的に良い影響を及ぼす可能性があります。
- 筋トレ: 筋肉を強化し、全体的な健康状態を向上させます。筋肉の健康は全身の血行を良くし、それが頭皮の健康にも良い影響を与える可能性があります。過度な筋トレは避け、バランスの取れたプログラムを心掛けましょう。
健康的な食事
- バランスの良い食事: 髪の成長に必要な栄養素を摂取するために、タンパク質、ビタミン、ミネラルを豊富に含む食事を心掛けましょう。特に、鉄分、亜鉛、ビタミンB群は髪の健康に重要です。
良質な睡眠
- 十分な睡眠: 睡眠は体の修復と回復に不可欠です。特に髪の成長には、深い睡眠が重要です。毎晩7〜8時間の睡眠を目指しましょう。
ストレス管理
- リラクゼーション技術: マインドフルネス、瞑想、深呼吸などのリラクゼーション技術はストレスを軽減するのに効果的です。ストレスの軽減はホルモンバランスを安定させ、髪の健康に良い影響を及ぼす可能性があります。
これらの運動方法と生活習慣の改善は、AGAの直接的な治療法ではありませんが、全体的な健康とウェルビーイングの向上に役立ち、間接的に髪の健康をサポートします。定期的な運動と健康的な生活習慣は、AGA治療と併用することで、より良い結果を期待できるでしょう。
個人的な体験談: 運動とAGA治療の併用
薄毛治療に真剣に取り組むきっかけとなったのは、美容室でのある出来事でした。以前、フィナステリドとミノキシジルタブレットの併用治療を試みたものの、体質に合わず副作用に悩まされました。その後約十年間、効果的な治療法を見つけられず、薄毛はどんどん進行。ある日、美容師さんに鏡で頭頂部を見せられた時、その薄毛の進行に驚愕しました。普段は見えない部分の薄毛を目の当たりにし、治療への本気度が格段に高まりました。そのくらい衝撃を受けるほどに頭頂部がハゲていました。それからは自分に合った治療法を探し、現在のこの状態に至りました。
エビデンスに基づく治療の選択
現在私が取り組んでいるのは、低出力レーザーと外用薬(ミノキシジルとアデノシン配合リキッド)の併用です。一般的に薄毛治療の王道とされるフィナステリドとミノキシジルの組み合わせは、使えるものなら使いたかったのですが僕にはフィナステリドが合わず強く副作用がでるので内服薬を使う選択肢はありませんでした。ここで大切なのは、治療を選択する際には薄毛治療におけるエビデンスに基づく治療法を選択する事です。これがAGA治療の根幹であり、私もこの科学的根拠に基づいた治療法を選択し実践しています。
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AGA治療と運動の併用
そして、AGA治療を開始した2023年8月から、ほぼ毎日一万歩を歩いています。一度に一万歩を歩くのは大変なので、通勤時に一駅余分に歩いたり、昼休みに軽く歩いたりしています。足りないときは夕食後に補います。私の経験では、一万歩は約1時間20分ほどで達成できています。また、週2くらいで chocozap に通い軽い筋トレも行っています。
しかし、ここで伝えたいのは、運動自体が薄毛の治療法として直接的な効果を持つわけではないということです。運動は全身の健康を向上させ、それが間接的に頭皮の状態に良い影響を与える可能性がありますが、AGA治療の中核をなすものではありません。運動はあくまで治療の補助的な手段として捉え、本質的な治療にはエビデンスに基づく医学的アプローチを優先することが肝要です。
この体験談を通して、AGAや薄毛に悩む方々に伝えたいのは、運動を含む健康的な生活習慣は大切ですが、それだけでは薄毛の改善は難しいという事です。薄毛を改善し髪を生やすには科学的根拠に基づく治療法を選択することが要です。私の経験が、皆さんにとっての一つの参考になれば幸いです。ただし、これはあくまで私の個人的な体験であり、すべての人に同じ結果が得られるわけではありません。
まとめ
この記事を通じて、私が伝えたかったのは、AGAや薄毛の治療において、運動や健康的な生活習慣は大切だが、それだけでは不十分であるということです。薄毛の根本的な改善には、エビデンスに基づいた医学的アプローチが必要です。
私自身の体験からも、フィナステリドやミノキシジルなどの治療薬に副作用があった場合、他の選択肢を探ることの重要性がわかりました。私にとっては、低出力レーザー治療と外用薬の併用が効果的でした。
また、運動は全体的な健康を促進し、間接的に髪の健康にも良い影響を及ぼす可能性がありますが、AGAの直接的な治療法としては機能しません。この点を理解し、現実的な期待を持つことが重要です。
最後に、私の体験が皆さんにとって有益な情報となり、AGAや薄毛に対する取り組みにおいて、適切な治療法を選択する手助けになれば幸いです。ただし、私の経験はあくまで個人的なものであり、すべての人に同じ効果があるわけではありません。自分に最適な治療法を見つけるためには、専門家の意見を参考にし、自身の体と向き合うことが大切です。