「筋トレを続けていると髪の毛は増えるのだろうか?」、逆に筋トレによって「はげる」可能性はあるのか?、「筋トレが抜け毛を減らすというのは本当か?」これらは、薄毛が気になりだした時に誰もが気になる疑問でしょう。僕も当事者なので気持ちが良くわかります。筋トレと薄毛の関係は、一見すると直接的な関連があるように思えるかもしれませんが、実際のところはどうなのでしょうか?本記事では、筋トレが薄毛、特に男性型脱毛症(AGA)に与える影響について、科学的な視点から深掘りしていきます。
本記事では、筋トレが髪の毛の量や健康にどのように作用するのか、また、抜け毛の問題に対してどのような効果が期待できるのかを詳しく掘り下げていきます。さらに、薄毛に悩む方々に向けて、エビデンスのあるAGA対策も併せて紹介します。筋トレが薄毛にもたらす影響や薄毛対策について、役立つ情報を記載しますので是非最後まで読んでください。
この記事を書く僕は、薄毛歴10年以上。20代の時から薄毛に悩みAGA治療で失敗を繰り返しました。
フィナステリドという王道の治療方法が副作用が出てしまって使えないので、 低出力レーザー治療 をメインに薄毛対策をしています。
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禿げる原因(AGAの原因)とヘアサイクルの乱れ
ホルモンの影響とDHT:
男性型脱毛症(AGA)の主な原因はホルモンの変化にあります。特に重要なのが、男性ホルモンのテストステロンが5α-リダクターゼという酵素によってジヒドロテストステロン(DHT)に変換されるプロセスです。このDHTが毛包に結合すると、毛髪の成長サイクルが短縮されます。通常、毛髪は成長期、退行期、休止期を繰り返しますが、DHTの影響で成長期が短くなり、結果的に毛髪が細く、短くなります。時間が経つにつれ、毛髪はますます細くなり、最終的には成長しなくなるのです。
毛髪の成長サイクルの異常:
AGAによるホルモンの変化は、毛髪の正常な成長サイクルを乱します。健康な毛髪のサイクルでは、長い成長期(アナゲン)の後に短い退行期(カタゲン)、そして休止期(テロゲン)が続きます。しかし、AGAの影響でこのサイクルが乱れると、毛髪が成長期に十分に留まらず、早く休止期に入るようになります。この結果、髪の毛は薄く、弱くなり、やがては毛包がミニチュア化し、毛が生えなくなるのです。
遺伝が大きな要因:AGAの遺伝的背景
AGAの発症や進行において、遺伝的要因は非常に重要な役割を果たします。遺伝による影響は複雑で、以下の点で特に注目されます。
遺伝子とDHTの感受性:
- 特定の遺伝子変異は、毛包のDHT(ジヒドロテストステロン)に対する感受性を高めます。この変異があると、毛包はDHTの影響を強く受けやすくなり、AGAの発症リスクが高まります。
- この遺伝子変異は、毛包がDHTに反応してヘアサイクルが短縮され、最終的には毛髪が成長しなくなるメカニズムに関わっています。
家族歴とAGAのリスク:
- AGAは家族内での発症率が高く、親や祖父母に薄毛の人がいる場合、子孫もAGAを発症するリスクが高まります。
- 男性の場合、母方の家族歴が特に重要であるとされています。これは、AGAに関連する遺伝子の一部がX染色体に存在するためです。
遺伝的要因による進行速度と程度:
- AGAの進行速度や程度は個人差が大きく、これも遺伝的要因に左右されます。遺伝によって、若年期に発症する早期型AGAや、進行が緩やかなケースなど、様々なパターンが存在します。
- 遺伝的要因によるAGAの特徴は、発症年齢、薄毛のパターン、進行の速度などに反映されます。
これらの遺伝的要因により、AGAのリスクや特徴が大きく変わるため、個々の薄毛対策や治療計画においても、遺伝的背景を考慮することが重要です。次に、筋トレとこれらの遺伝的要因がどのように関連するか、また、筋トレが薄毛にどのような影響を及ぼす可能性があるかを探っていきます。
筋トレと薄毛の関係
筋トレが薄毛、特にAGAに与える影響については、多くの議論があります。ここでは、その科学的な側面を探ります。
テストステロンの増加とその影響
テストステロンの増加
筋トレ、特に重量挙げや高強度のトレーニングは、一時的に体内のテストステロンレベルを高めることが科学的に示されています。テストステロン自体が直接薄毛を引き起こすわけではありませんが、このホルモンがDHT(ジヒドロテストステロン)に変換されると、AGAのリスクが高まることがあります。
DHTの影響
DHTはテストステロンが5α-リダクターゼという酵素の作用を受けて生成されます。DHTは毛包に強く結合し、毛髪の成長サイクルを短縮させることが知られています。AGAの進行にはDHTの増加が関連しています。そのため、筋トレによるテストステロンの増加がDHTの増加につながる可能性があり、これが薄毛を加速させる原因となる可能性があります。
個人差の重要性
個人差の影響
しかし、筋トレによるテストステロンの増加が全ての人においてDHTの増加、そしてAGAの進行に直結するわけではありません。これには個人の遺伝的要因やホルモンのバランスが大きく影響します。すべての筋トレ愛好者がAGAになるわけではなく、またAGAの進行が筋トレによって明らかに加速されるという明確な科学的証拠はまだ限定的です。
このセクションでは、筋トレがホルモンに与える影響と、それが薄毛に及ぼす可能性のある影響について検討しました。結論として、筋トレが直接的に薄毛を引き起こすと断言するには十分な証拠がないというのが現状です。ただし、個々の遺伝的要因やホルモンバランスによって、筋トレによるホルモン変化がAGAの進行に影響を及ぼす可能性は否定できません。このため、筋トレとAGAの関連については、一概には言えず、個人差が大きいということになります。
筋トレによるストレス軽減と血流の改善
ストレスの軽減
筋トレはストレスを軽減する効果があることが広く認識されています。長期的なストレスは脱毛(抜け毛)を引き起こす可能性があります。ストレスは毛髪の成長サイクルに悪影響を与え、特に休止期(テロゲン)の脱毛を引き起こすことが知られています。筋トレによるストレス軽減は薄毛の予防に間接的に寄与する可能性があります。
血流の改善
健康な髪の成長には適切な血流が必要です。血流が改善すると、頭皮に酸素と栄養がより多く届き、髪の毛の成長を促進します。定期的な筋トレによる血流の改善は、頭皮への栄養供給を促し、髪の健康に良い影響を与える可能性があります。
栄養摂取と薄毛
バランスの取れた食事
髪の毛の健康はバランスの取れた栄養摂取に大きく依存しています。ビタミン、ミネラル、タンパク質などは髪の成長に不可欠です。バランスの取れた食事を意識してビタミンやミネラル、タンパク質など、髪の成長に必要な栄養素を適切に摂取することは、健康な髪を維持する上で重要です。
筋トレと薄毛の関係の総括
筋トレが薄毛、特にAGAに与える影響は複雑で、直接的な効果と間接的な効果が混在しています。筋トレがAGAの進行を直接的に加速するかどうか(はげるのか)は、個人によって異なり、一概に言うことは難しいのが現状です。直接的な影響については、科学的根拠が限定的ですが、ストレスの軽減、血流の改善、適切な栄養摂取など、筋トレがもたらす間接的な健康効果が薄毛のリスク(抜け毛)を減少させ、髪の毛の成長を促進する可能性はあります。これらの点を考慮に入れつつ、次のセクションでは、効果的なAGA対策について詳しく探ります。
科学的根拠のある効果的なAGA対策
前述したとおり、筋トレによって抜け毛を直接的に減らしたり、直接的に髪の毛を生やす事は科学的根拠が限定的です。そのため薄毛治療をする際には根拠のある治療法を選択し実施することが最も肝心です。巷にはエビデンスの怪しい治療法がたくさんあり選択する際に迷う気持ちはよくわかります。ここでは薄毛治療において日本皮膚科学会が発表している治療のガイドラインで紹介されている治療法について代表的な治療法を紹介します。
フィナステリドまたはデュタステリド
日本皮膚科学会のガイドライン上で「A評価(行うよう強く勧める)」の治療法です。どちらも同じように髪の毛が成長する前に抜けるのを防ぐ抜け毛防止の薬です。費用も比較的安いので薄毛に悩む多くの人が本格的に治療に取り組む際のファーストチョイスになるかと思います。
最初に取り組むのはフィナステリドの方が一般的かと思います。
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ミノキシジルの外用
ミノキシジルの外用も日本皮膚科学会のガイドライン上で「A評価(行うよう強く勧める)」の治療法で発毛促進の薬です。フィナステリドと双璧をなす王道の治療法で、費用が比較的安いのでフィナステリドとミノキシジルを併用して治療する方法が現在の薄毛治療の王道となっています。
ミノキシジル外用商品の例
HIX Minoxidil 5
ココがおすすめ
- 1本3,000円の超コスパ!
- 国産のミノキシジルで安心
- 定期ではないので買い切りOK!
ヒックスミノキシジル5 は、国内最大濃度のミノキシジル5%配合の発毛剤です。
4本まとめ買いすると、1本3,000円で購入できるコスパの良さが魅力です。
ミノキシジルは効果が出るまで4か月から6か月かかるので、続ける覚悟を込めてまとめ買いをお勧めします。
発毛を実感するためには、コスパに優れた商品を使って一日二回の塗布を徹底的に継続する事が大事です。
リアップX5プラスネオ
長年にわたる信頼と実績を誇るリアップも、ミノキシジル5%を含む効果的な発毛剤です。広く入手可能で、発毛促進に効果が期待できます。
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スカルプD メディカルミノキ5
アンファーから出ているミノキシジル5%を配合の発毛剤です。有名人のCMでおなじみですね!
LEDおよび低出力レーザー
僕が実際に行っている治療法であり、日本皮膚科学会のガイドラインでも推奨度B(行うよう勧める)と評価されています。低出力レーザー治療は、毛髪の太さや密度を改善する効果が確認されています。
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まとめ
本記事では、「筋トレを続けていると髪の毛は増えるのだろうか?」、逆に筋トレによって「はげる」可能性はあるのか?、「筋トレが抜け毛を減らすというのは本当か?」という疑問に対して、科学的な視点から深く掘り下げてきました。以下に、記事の主要なポイントをまとめます。
筋トレと薄毛の直接的な関連性
- 筋トレがテストステロンレベルを一時的に高めることは確かですが、これが直接的に薄毛を引き起こす、または髪の毛を増やすという証拠は限定的です。
- AGAの進行については、個人の遺伝的要因やホルモンバランスが大きな役割を果たし、筋トレが必ずしも進行を加速するわけではありません。
筋トレの間接的な健康効果
- ストレス軽減、血流の改善、栄養摂取といった筋トレの間接的な健康効果が、髪の毛の健康に良い影響を与える可能性があります。
- これらの効果が抜け毛を減らす助けになるかもしれませんが、「髪の毛が増える」という効果については、明確な証拠はまだ限定的です。
効果的なAGA対策
- AGA治療には、フィナステリドやミノキシジルなどの科学的根拠に基づいた方法が推奨されます。
- これらの治療法は、抜け毛を防ぎ、髪の毛の成長を促進する効果が期待できます。
筋トレと薄毛の関連性については、まだ多くの未解明な部分がありますが、健康的な生活習慣の一環として筋トレを続けることは、全体的な健康状態の向上に寄与し得ます。薄毛治療に関しては、科学的根拠に基づいたアプローチを選択し、必要に応じて専門家のアドバイスを受けることが肝心です。